3月 012014
 

1981年が日本の現代冒険小説の開幕だった・・・先日の本ブログの投稿記事「日本の現代冒険小説は、1981年に始まった!」でご紹介しました。北方謙三氏と志水辰夫氏の登場が大きかった、とのことでした。

上記のようなことを意識して「日本冒険小説協会:Japan Adventure Fiction Association, JAFA」が前年に国内で発表された冒険小説作品(海外作品の翻訳含む)の中から会員の投票により選定し作者に贈る「日本冒険小説協会大賞」(Wikipedia)を参考に、国内の冒険小説をリストしてみました。

作品 作者
第1回 1982年 眠りなき夜 北方謙三
第2回 1983年 北方謙三
第3回 1984年 山猫の夏 船戸与一
第4回 1985年 背いて故郷 志水辰夫
第5回 1986年 カディスの赤い星 逢坂剛
第6回 1987年 猛き箱舟 船戸与一
第7回 1988年 伝説なき地 船戸与一
第8回 1989年 エトロフ発緊急電 佐々木譲
第9回 1990年 行きずりの街 志水辰夫

最初の北方謙三氏の「眠りなき夜」と「檻」は読んだ事があるのですが、何とも記憶がありません・・・どうしてだろう!?再読してみようかな、と考えていますが、時間の余裕がない今、果たして再読できるのか・・・

2月 252014
 

冒険小説というキーワードから笹本稜平氏と樋口明雄氏を読み漁っていますが、そもそも日本の冒険小説の起源はどこなんだろう、なんて考えるわけです。

推移実前に読了した笹本稜平著「フォックス・ストーン」(文春文庫:2005年08月)ですが、笹本氏の書籍にしては、ちょっと冒険小説とは離れているような気がする・・・この文庫にも解説があって「80年代に花開いた国産冒険小説・ハードボイルド小説が、90年代に失速」という事項が気になって。以前にも、同じような論説があったな~って。

そこで、何度も何度読み返している北上次郎著「日本推理作家協会賞受賞作全集(77)冒険小説論」(双葉文庫:2008年06月)を検索してみました。やっぱりありました!

「80年代のオデッセイア」というセクションが、正に日本の冒険小説に関しての記述があります。

日本の冒険小説の幕開けは、昭和52年・・・とあり、詳細が記述されていますが、それよりも「日本の現代冒険小説の幕開け」として、以下のような記述がありますので引用しておきましょう。

日本の現代冒険小説はその作品から考えると、志水辰夫と北方健三が登場した昭和56年、すなわち1981年を真の始まりとしなければならない。つまり80年代の開幕と同時に日本の現代冒険小説も始まった。

志水辰夫氏と北方健三氏・・・80年代に出版された書籍を読み漁ってみるのも冒険小説ファンとしてはやってみた方が良いのかもしれませんね。まだまだ、ファンの領域には達していませんが・・・まずは、本当に冒険小説が好きなのかを自分で回答を見つける必要がありそうです。

1月 252014
 

冒険小説が好き・・・と言っても明確な定義があるわけではなく、そうかと言って明確な分類が必要かといえば、その必要性も感じないのですが。ただ、「いいな~」と感じた作家や作品と似たような作家の作品を読んでみたいな、ってことはよくあるんです。

数年前、成毛眞著「本は10冊同時に読め!」(知的生きかた文庫:2008年2月)を読んで初めて「深夜プラス1(ギャヴィン・ライアル著)「鷲は舞い降りた」(ジャック・ヒギンズ著)の紹介で冒険小説という分野があることを知りました。

上記、特に「鷲は舞い降りた」が良かったので、冒険小説でネットを調べて「シャドー81」(ルシアン・ネイハム著)をみつけて読了した時に、「もうこりゃ~冒険小説しかないな・・・」何て鳥肌が立ちました。良かった!

ただ、冒険小説って・・・どうやら日本独自!?の分類方法らしく、なかなかヒットしない用語のようです。単純にミステリー小説が好きなのかというと謎解きやホラー系はあまり好きではない。そこで、ミステリー小説ってやつを分類できないかな、って考えたわけです。

すると、有りました!素晴らしいウェブページ「ミステリー・推理小説の種類 | ミステリー・推理小説用語事典」というのが。全ての小説が分類できるはずはありませんが、かなり参考にはなると思いますので、以下に自分用に引用しておきます。説明部分は、あくまでも自分用に必要と考えた部分しか抜粋ししていませんから、全文は上記サイトをご覧あれ。

代表的なミステリーのジャンル
カテゴリー 説明
本格派ミステリ
(Puzzler)
(Puzzle Story)
推理小説のうち謎解きやトリック、ホームズに代表される頭脳派の名探偵の活躍などを主眼とするミステリー小説のこと。
ハードボイルド
(Hard-Boiled)
直訳すると「固くゆでた卵」の意味。すなわち半熟卵のようなベトベトした感情を捨てて、「非情な」行動で、事件を捜査し、犯人を追い詰めて行くスタイルのミステリー小説。多くは私立探偵を職業とするタフな主人公が活躍するスタイルをとります。
サスペンス小説
(Suspense Novel)
予期せぬ事件・事故に巻き込まれ、その危機から逃れる過程での緊迫感・恐怖感を味わうミステリー小説。いわば「ハラハラ、ドキドキ」させられる小説のこと。

論理的な謎解きよりも主人公の不安や緊張・恐怖感に主点が置かれるため、心理小説的な色合いが強いのですが、本格や冒険小説その他のジャンルでも当然この要素はあるでしょうから、その比重の度合いでジャンルの区別をすればいいのではないでしょうか。

警察小説
(Police Procedural)
主に警察官が主人公で、謎解きよりは警察の捜査活動に重点がおかれたミステリー小説のこと。

警察の実際の集団捜査を再現したミステリーで、特定の個人が名探偵として活躍するのではなく、警察組織の中で様々な捜査員が事件ごとに主役として活躍する所に特徴があるとされています。

ただし厳密な意味で集団捜査を描いたものはそれほどなく、警察官を主人公とする作品と広義に使われることもない訳ではありません。

スパイ小説
(Spy Novel)
スパイと政府の緊迫した関係を描くなど、スパイを主題とするミステリー小説のこと。「スパイ・スリラー」という呼ばれることもあります。

その内容は様々で、プロ・スパイの暗闘を重厚な筆致でリアリティーたっぷりに描くものから、平凡な市民が素人スパイとして国際スパイ戦に巻き込まれる恐怖を描くもの、あるいは007のような活劇スパイの冒険を描くものなどがあります。

冒険小説 自然環境あるいは人為的ないし偶発的に苛酷な状況におかれた主人公が、技能・精神力を駆使して危機を克服していくミステリー小説のこと。Adventure Novelと英訳したい所ですが、英語圏では明確なジャンルとしては存在しないそうです。

その淵源を遡ればダニエル・デヴォー「ロビンソン漂流記」(1719)、さらには古代英雄伝説にまで遡ってしまえますが、ミステリーというジャンルとして定義づけられる内容だと限定すればジョン・バカンらやイアン・フレミングの007シリーズなどのスパイ小説などに冒険小説としての要素が見られるほか、ネビル・シュートやハモンド・イネスといった作家の作品も高い人気を集めました。

それ以降ではアリステア・マクリーン、ジャック・ヒギンズ、デズモンド・バグリイ、それに競馬シリーズで有名なディック・フランシスやギャビン・ライアルらの有力作家が相次いで登場しています。

法廷
(リーガル・サスペンス)
(Legal Thriller)
法廷が舞台の作品の他、弁護士や検事などの法曹関係者を主人公にしたミステリー小説のこと。従来は法廷を舞台に裁判の進行に伴って推理を披露・展開する形式のものに限られると考えられていましたが、現在ではそのような制限はありません。
倒叙
(Inverted)
(Inverted Detective Story)
(1)最初に犯人の犯行場面が描写され、(2)その犯罪を探偵役が暴いて追い詰めていく形のミステリー小説のこと。倒叙推理小説、倒叙ミステリーなどとも呼ばれています。

これは通常のミステリーが「事件発生→警察あるいは探偵役の捜査→行動や動機を推理して犯人を割り出し事件を解決」という流れなのに対し、倒叙ミステリーは「予め示された犯人が完全犯罪を計画し実行→警察や探偵の側が捜査を開始」とストーリー展開がまったく逆のためこう呼ばれます。

歴史ミステリー
(Historical Detective Story)
実際にあった歴史的出来事を題材にプロットを生み出して作られたミステリー小説のこと。純粋にはジョセフィン・テイ「時の娘」や高木彬光「邪馬台国の秘密」などのように現代の人物が歴史上の謎に挑む形式のミステリーを指します。
ユーモア・ミステリー
(Humor Mystery)
文字どおりユーモアを主眼としたミステリー小説のこと。もっともイギリスの本格ミステリーではユーモアの導入は普通のことのため、厳密にこのジャンルを括ろうとするとほとんどの作家がこれに該当してしまいます。
社会派 個人の犯罪ではなく、社会や企業・組織の悪を暴きたてる形のミステリー小説のこと。社会性の強い題材を扱った推理小説全般を指します。

上記以外に、「その他のミステリーの種類」として、「医学ミステリー:Medical Mystery」、「SFミステリー」、「軽ハードボイルド」、「コージー・ミステリー:Cozy Mystery」、「コン・ゲーム小説:Confidence Game Novel」、「サイコ・スリラー:Psycho Thriller」、「私立探偵小説:Private Eye Story:Fiction」、「探偵小説:Detetive Story」、「ドメスティック・ミステリー:Domestic Mystery」、「ニューロティック・スリラー:Neurotic Thriller」、「ネオ・ハードボイルド」、パスティーシュ:Pastiche」、パニック小説:Panic Novel」、「パロディ:Parody」、「犯罪小説:Crime Novel」、「ホラー:Horror」、「リドル・ストーリー:Riddle Story」、「ロマン・ノワール:Roman Noir」をリストしています。

やっぱり多義に渡っていて、簡単にはいきませんね~